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マイクロブタの病気とワクチンの必要性

pignicでは、マイクロブタの病気予防のため、数種類のワクチンを接種しています。

病気の中には、マイクロブタだけでなく人にも影響があるものもあり、マイクロブタと人が安心した生活を送るうえで、ワクチンの接種は必要な事なのです。また、pigちゃんを家族にお迎えした後にも継続したワクチン接種を行わなくてはなりません

費用は動物病院によって差があるとは思いますが、1回あたり5000円前後で接種することができます。

どんな病気があり、なぜワクチンを打つのかをご家族様にもご理解していただきたいと思っております。

それでは、pignicで接種しているワクチンの種類とその病気についての説明をしていきます。少し長くなりますが、大事な事なのでお付き合いください。

子豚がかかるとその後の発育に影響がある病気

※ 写真は健康なpignicの新メンバーの四つ子ちゃん、こちらを向いているのは、グレン君です🌟

豚サーコウイルス感染症

原因はサーコウイルス2型というウイルスです。

このウイルスは元々豚さんの体内にもあり、単独では悪さをしないのですが、離乳後の子豚さんの体力が落ちて免疫力が低下すると、他の病気を発生させる引き金となってしまいますなぜ、その引き金となってしまうのかのメカニズムは解明されていません。

このウイルスの悪さによって引き起こされる病気は色々な臓器に影響し、子豚さんの発育不良を招きます

主な症状は下痢、腎不全、呼吸障害や皮膚炎、体重の減少など多岐にわたり、免疫の低下によって更に他の病気にもかかりやすくなり、治療が難しくなります

pignicでは生後35週齢にワクチンを接種しています。(動画は、pignic の new face モレル & ケイト)

マイコプラズマ肺炎

原因はマイコプラズマ・ハイオニューモニエというとても小さな細菌です。

菌を含んだ排泄物、分泌物、咳などから経口・飛沫感染が主な感染ルートです。

子豚さんがマイコプラズマに感染すると、他の細菌やウイルスに感染しやすくなり、間接的に呼吸器症状を引き起こしてしまいます

主な症状は咳です。症状は激しくないのですが、慢性化しやすく、長いと数ヶ月続く事もあります。

他の病気に二次感染したり、合併症が引き起こされると重篤化しやすくなり、呼吸障害や衰弱などの症状があらわれます。

pignicでは生後1週齢頃にワクチンを接種しています。(写真は、pignicの親ブタさんの授乳の様子)

豚にとって最も危険な病気

豚熱

原因はCSFウイルスというウイルスです。

この病気は豚さんにとって強力な伝染病で、かかってしまうと法律により殺さなくてはいけません

感染力は強く、ウイルス感染したイノシシやウイルスが付着した靴や車両、餌などと接触することにより感染します。特に野生のイノシシは注意が必要で、生息地域のキャンプ場や河川、田畑での散歩は避けましょう。

症状は高熱、便秘ののちに下痢、呼吸障害、痙攣や麻痺といった神経症状ののち、12日で死亡します。治療法は無く、高病原性型という毒性の強いタイプで発症した場合の死亡率は100%です。

このワクチンは、獣医さんではなく「家畜保健衛生所」の職員の方が接種します。

初年度は初回接種とその半年後の2回、その後は毎年1回接種します(費用は自治体によって異なる)。

接種時期が近づいてきたら「家畜保健衛生所」へ連絡をして接種してもらいます。

また、接種した豚さんは「非接種地域」への移動が禁止されていますので、引越しの際は注意が必要です(地域区分は農林水産省や各自治体のHPで確認できます)。

豚だけでなく人にも影響がある病気

豚丹毒

原因は豚丹毒菌という菌です。この菌は豚さんの体内や土壌など広く分布していて、菌を含んだ排泄物や分泌物、土壌などから主に傷口を通して感染します。無症状が多いのですが、発症すると4つのタイプがあります。

①高熱が出て、死亡率の高い「敗血症型」(急性型)
②皮膚に四角い病変ができる「蕁麻疹型」(急性型)
③関節が腫れる「関節炎型」(慢性型)
④心臓内に腫瘤ができる「心内膜炎型」(慢性型)

この病気は「人獣共通感染症(ズーノーシス)」であり、人が感染した場合は「類丹毒」といい、発熱や痛みを伴う皮膚炎、リンパ節や関節の炎症を引き起こします。まれに敗血症や心膜炎といった重症化する場合もあります。

 

人へは主に傷口から感染するので、衛生面に注意が必要です。pignicでは安全性の高い不活化ワクチンを生後4週齢と8週齢に接種しています。お迎え後は半年に1回のペースで接種をしてください。

日本脳炎(流行性脳炎)

原因は日本脳炎ウイルスです。このウイルスは豚さんの体内にあり、コガタアカイエカという蚊を媒介にして「豚から豚」、または「豚から人」へ感染します。

 

免疫を持っている豚さんは発症しませんが、免疫が無い妊娠している母豚が感染すると、死産や流産を引き起こし、繁殖雄豚への感染では精液の異常や性欲の減退が起こります。

人が感染した場合、発症する事はまれですが、もし発症した場合は高熱や意識障害や神経障害を引き起こし、重症化することもあります。

pignicでは蚊の活動が活発化する夏前(45月頃)に子豚・親豚問わずワクチン接種をしています。

お迎え後は、毎年1回(45月頃)は接種するようにしてください。

心配であれば、飼い主様側の予防接種も検討してみてはいかがでしょうか。

pignicの卒業生の健康長寿をサポート

マイクロブタは、とても病気になりにくい動物ではありますし、実際にpignicのpigちゃん達も大きな病気にかからず元気です。しかし、何らかのトラブルで母乳を十分に飲めなかった場合には免疫が十分にもらえないので、病気に感染すると大きなリスクがあります。

特に初乳を飲んでいない低体重や帝王切開等で生まれた子、当店のララちゃんがご家族募集中ではないのは、健康を保証できないからなのです。

ご家族募集中の子達は、健康観察とワクチン接種を済ませてお引き渡しとなります。pignicを卒業した後も、豚熱ワクチンは必須ですし、その他の必要なワクチンも接種することをお勧めしております。

豚さんは、病気にかかりにくいとは言っても、万全の予防策を尽くして健康長寿を全うして欲しいです。pignicでは、マイクロ豚に必要な栄養がつまったフードを卒業生に定期便でお送りしてサポートしており、ご飯をあげ過ぎず、また絞り過ぎない適正な体重維持をお願いしています。飼育相談もお受けし、ご家族様をサポートしております。

ワクチンについても、どうやって受けたらいいかわからない場合は、ご相談くださいね。

 

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